2月のフィルム

四季折々あなたと居たい

恋に落ちる音がした―矢花発、本髙経由大光落ちで侍の推しが決まった話―

使い古された陳腐な言い回しですが、あえてこの表現を使いたいと思います。私はこの夏、間違いなく恋に落ちる音を聞いた。

その御相手は、佐々木大光くん。7 MEN 侍のドラム担当で最年少、愛すべき金曜日の狂犬です。

元々私はSixTONESHiHi Jetsに推しと自担がいる為、2グループ共に縁の深い7 MEN 侍のことは気になっている存在ではありました。ですが、長年様々なジャンルでオタクをやってきた私は、一度手を出すと瞬く間に落ちていく自らの習性を知っているからこその防衛策として、かなりフットワークの重いオタクとなっていました。ちょっと気になる人がいてもその程度で手を出してこれ以上軽率に沼を増やしたくない、という気持ちがまず働くようになってしまったんですね(まぁ大体の場合これは悪あがきに終わるんですが)。

 

さて、そんな感じでストからのYouTube引き継ぎ動画、ハイハイとのコラボ動画などから侍に対して面白いグループだな〜と好感を抱きつつも離れた場所から静観していた私に一つ目の転機が訪れます。

それは自粛期間中に挙がった一つの動画。

「矢花黎【ひとくちWoofer】1人4役セッション!」https://j-island.net/movie/play/id/5159

私はジャニーズにハマる前からバンド音楽を聞くのが好きで、そこそこマイナーなインディーズバンドも含めライブを見に行ったり自身も趣味として軽くベースを嗜んだりしていました。逆に、だからこそジャニーズにはあまりバンドの要素を求めていなかったという側面もあったのですが……矢花くんがジャニーズの中でも指折りの音楽の才能を持った人間であることは薄々ながら存じていたし、東京ドームのステージ上で暴れ回る姿もかなり強烈に記憶に残っていた為、試しに動画を再生してみることにしました。

すると、なんということでしょう。

予想を越える演奏技術も然ることながら、私が最も驚いたのは動画の右から左へと一定速度でコメントが流れていく、デジャヴを通り越し実家のような安心感すら感じる独特の編集でした。私の中学生、高校生時代は2次元とニコ〇コ動画に捧げたといっても過言ではないのですが……まさかお主、同じ世界の住人か???と。

そこから俄然矢花くんに興味を持った私は、とりあえずYouTubeを開き7 MEN 侍の動画から気になるものをいくつか見ていくことにしました。何を見たか完璧には覚えていないのですが、とりあえず矢花くん対他メンバーの楽器の音当てクイズ回、メンバーそれぞれの人柄がわかりそうな77の質問回、グループ内の関係性が見えてきそうな焚き火回、嶺亜誕生日回を見たことは覚えています。そして矢花くんの意外と常識人なところやメンバーに振り回されつつも穏やかな空気を絶やさない姿にきゅんとしつつも、その辺りで私の中にはもう一人気になる人物が浮かび上がってきました。そう、本髙克樹くんです。

元々ご飯を食べるのが大好きな頭脳派ラッパーという時点で猪狩担である私が気にならないはずがない存在でした。彼がバチバチにラップをしている姿は侍のYouTubeを見るようになる前からチーム樹ラップ(恐らく素顔4の円盤で一番多く再生している曲です)で何十回と見てきたのですが、YouTubeでは基本的にぽわぽわしていてなんか可愛い、そしてちょっと(いやかなり)不憫。こんなの好きにならないはずがありません。あと顔がいい。

 

そんな様子で矢花くんと本髙くんの間を揺れ動いていた私に2つ目の転機が訪れます。それは、6月に行われたHappy Live、そして7月上旬満を持して我が家に届いた裸の少年のDVD。そこで私は7 MEN 侍のバンドスタイル以外のパフォーマンスを初めてまともに見たのです。Happy Liveの時点ではまだ特定の誰かではなく全体(強いて言うなら本髙くん)を見ている感じでしたが、サマステの映像を見ている途中で私は自分の目が特定の人物を追いがちなことに気が付きます。そしてその人物こそが……お待たせしました、佐々木大光くんだったのです。

まず、めちゃくちゃステージ映えするお顔だなと思ったことをよく覚えています。表情の作り方が上手なんですかね……とにかく、YouTubeでの狂犬っぷりしか見てこなかった私としてはかなり衝撃でした。えっっなにこの子めちゃめちゃ美少年じゃん……これがギャップというものか……。そして言うまでもないがダンスが上手い。身体の使い方が凄く好みだなと感じました。体格の良さがしっかりと活かされている。しかも何……瑞稀くんとのコラボ曲である「真夜中のシャドーボーイ」、これ大光の振り付けなの……?天才じゃん……。

ですがこの時点で私はまだ、謎の親近感と音楽の才能からついつい気にかけてしまう矢花くん、人柄と顔がとにかく好みな本高くん、パフォーマンスが性癖にぶっ刺さる大光くんの三人の間で揺れ動く、さながら乙女ゲームの主人公のような気持ちでいたのです。思えば私はSixTONESのこともHiHi Jetsのことも推しができたことをきっかけにグループ自体も好きになる、という流れで好きになっていたので(更に昔に遡ると2次元アイドルの推しも全てこのパターンでした)、推しが定まっていないけれどグループが好き、という感覚は少し不思議な感じでしたね……。

 

そしていよいよ3つ目の転機が訪れます。察している方もいることでしょうが……Summer Paradise 2020の7MEN侍公演、通称サムパラです。プライベートや仕事の都合上12日15時からの1講演しか見ることができなかったのですが、そこで私は一羽の不死鳥と出会いました。やべえという前情報は薄々聞いていたのですが私は原曲を知らなかったこともあり、それよりもどちらかというと本高くんが「T.A.B.O.O」をやったことやSixTONESの「Rollin'」がカバーされたことへの衝撃と期待が上回っていました。そして、前半戦の矢花ソロ〜ドラムソロ~T.A.B.O.O~Rollin'の怒涛の俺得ラッシュで半ば燃え尽き、ダンスパートの大光に目を奪われ、「罪と夏」のわちゃわちゃしたかわいさに殺された私の頭に「大光ソロやべえ」のという薄らとした前情報は最早ほとんど残っていなかったわけです。そんな、ノーガードの状態に攻撃力カンストのあれをぶつけられたらどうなるか、サムパラ視聴済みの皆様ならお分かり頂けることでしょう。

死にます。

曲が始まり彼の姿が画面に映し出された瞬間、脳味噌をぶん殴られるような衝撃と共に私は彼の作る世界に連れていかれました。一羽の不死鳥が抱える悩み、苦しみ、そして希望を目指し這い上がり羽ばたいてゆく美しく気高い姿。虜になるなんて表現が生易しく感じてしまうくらい、私は画面にのめり込むようにしてそのパフォーマンスを見ていました。前述の通り、大光のダンスの技術の高さは既に知っていたはずでした。ですが、その時までの私はきっと彼のスキルしか見れていなかった。彼の持つ表現力の高さに気づいていなかったのです。この人をずっと見ていたい。そう心から感じた瞬間でした。

その後の曲からはもう自然と、今までのような何となく目に入るという感じではなく、彼の姿をずっと必死に追っていました。「I screem night」でカメラアピールをする時のアイドルらしいキラキラとした表情に魅せられました。他のメンバーが抜かれている後ろにぼんやりと映り込み、必死にドラムを叩く姿が心からかっこよく見えました。バンド曲だと楽器の特性上どうしてもソロパートが少なくなりがちな中、「シンデレラガール」のAメロを歌う甘くて少しあどけなさの残る声が好きだと感じました。一番後ろからメンバーの背中を見つめる優しい表情に愛しさを覚えました。最後の「サムダマ」でカメラを見つめる満面の笑みが頭から離れなくなりました。きっとあの瞬間、私は恋に落ちていた。

サムパラが終わったあとも、佐々木大光のことが頭から離れませんでした。前述の通りオーラスは見れなかったのですが、その日の夜から彼のことをもっと知る為にYouTubeに上がっているファンの方がまとめた動画や侍tube、ISLAND TVなどをひたすら追い続けました。落ちる前から薄々知っていたものの、見れば見るほど彼の真面目な部分が見えてくる。既に見たことがある動画でも大光くんに集中して見てみるとまた違った発見があったり、前見た時とは違う印象を感じたり。正直なことを言うと元々私は「パフォーマンスは好きだな、でも、(ビジネスであるのは当時からわかっていたといえ)ああいった破天荒なキャラクターは見てて楽しいけど推しにはならないかな……」とか思っていたんですけどね……。そんな感情は何処へやら、恋って怖いですね。

ちなみに私が彼に落ちたと自覚した最後の一撃は大光くんが自粛期間中ISLAND TVにあげていた質問回答動画でした。彼1人の声をあれほど長い時間聞き続けることのできる動画はかなりレアだと思うのですが、聞いていて凄く心地よくて、要するに彼の声のトーンや話し方がめちゃめちゃ好みだということに気付いてしまったんですね……。あれは完全に恋でした……。大光くんは自身の声に対して少しコンプレックスを抱えていると語っていたけれど、こういう私みたいな人もきっとたくさんいるはずだよ。

 

さて、そろそろまとめに入りましょう。お気付きの方もいるかもしれませんが、私はこの記事の中で敢えて"恋"という単語を何度も使っています。ここまで大光に心を奪われておいて尚、私の"自担"は猪狩くんで、これは一切揺らいでいません。Twitterなどで再三言っているのですが、私にとって猪狩くんは憧れと尊敬と信頼と好奇心と羨望と嫉妬と保護欲求が混ざった"愛"を向ける対象であり、唯一無二の"自担"です。

一方で大光くんに対して抱いている感情は何なのだろうと考えた時、恋とリアコ枠という2つの言葉が浮かんできました。そして、わりと動揺しました。私は長年オタクをやってきているのですが、推しに対してリアコ的感情を抱いたことはきっとこれが初めてでして。正直この感情をどう処理すればいいのか少し悩んでいます。勿論本当の本当にリアルで付き合いたいとかって気持ちとは少し違うし、何なら同担拒否的感情も全くないんですけど、でも大光に対する気持ちを一番簡潔な言葉で表すなら"恋"が一番近いのかな、と感じました。この感情にどう向き合うべきか悩んでいる部分も含めて、これは恋なのかな、と。

とにかく今は佐々木大光という人間のことをもっと知りたいしもっと見ていたい。なんかこういうの、恋の始まりって感じがして楽しいですね。7 MEN 侍のことがグループとして好きだというのは変わっていないのですが、ようやくその中で推しと呼べるような存在が見つかって、彼らの活動を追いかけるのが更に楽しくなったように思います(これは私個人のオタクとしての特性上の問題ですが、1人確固たる推しがいる上で箱で推せる環境が一番居心地がいい……)。

それからサムパラについて、先程は大光くんのことばかり書いてしまいましたが、彼ら6人全員のバンドとアイドル双方向への熱意や拘りが存分に感じられる非常に楽しくてワクワクする公演でした。このグループは絶対大きくなる、そう確信を持たせてくれるような最高の時間だったと、自信を持って断言できます。

 

長くなりましたので最後に、佐々木大光くんへ。

さいっっっっっこうに、かっこよかったよ!!!!!!!(YouTube舞台裏の某シーンを見て)